±20度のチルトセンサ検討
当社では操業当時からオートコリメータ方式のチルトセンサを販売してきました。
測定範囲は最大で±2.5度(±150分)の製品を販売しております。
昨年±2.5度より広範囲の測定が行いたい要求があった為、±5度(±300分)の製品を開発、
販売を開始しました。(トピックス_0015)
主な測定用途は
1,手振れ補正機構の測定
2,傾斜ステージ、移動機構の測定
3,MEMS等マイクロミラーの測定
などです。
最近±5度よりも広範囲の測定が行いたいというご要望が有り、測定光学系の検討を行いました。
検討内容は1ビームで測定、高速且つ限界まで測定範囲を広げた光学センサを実現することです。
オートコリメータは平行光をセンサーから射出し、測定物に反射した光の集光点の距離を角度に
換算する技術であり、1ビームで角度測定が可能、測定距離が異なる場合でも測定値が影響を受けにくい
といった特長があります。(詳しくはトピックス_0016をご覧ください)
オートコリメータの測定は反射光を使い測定を行いますので、測定対象物がθ傾いていると
反射する光(センサーに戻ってくる光)は2θの角度で返ってきます。従いまして広い角度を測定する
為には大きな開口数を持ったレンズが必要となります。
開口率を大きくするためにはレンズの径を大きくするか、焦点距離を短くする必要がありますが、
焦点距離=測定距離になるので際限なく焦点距離を短くすることはできません。
このふたつの要因を最適化した結果、±20度が適当であるとの結論に達しました。
±20度でも開口数(NA)は0.64となり、顕微鏡レンズのような開口数となりました。
(下図参照)
次に高速測定の検討ですが、従来アナログセンサを受光系に用いて各種センサを作製した実績が
あります。この技術を使い±20度の範囲を高速で測定できるチルトセンサの実現めどが立ちました。
<仕様(予定)>
測定項目 :チルト(θX,θY)
測定範囲 :±20度(±1,200分)
分解能 :0.1度以下
測定可能距離:18mm
データ出力 :アナログ出力(±5V)
サンプリング:10,000回/秒
外形寸法 :300×150×60(mm)
ご興味あおりでしたらお問い合わせよりご連絡ください。