スピンドルモータの振れ・軸倒れ測定

トピックスNo.0013で紹介している、
高速で回転するスピンドルモータの軸振れと軸傾きを測定する技術を紹介します。

<概要>
高速かつ高精度で回転するスピンドルモータの測定を非接触で行います。
静的な測定はダイヤルゲージなどを用いて測定可能ですが、レーザを用いることで
動的な測定が非接触で行えます。

<測定ニーズ>
①光ディスク、HDDのスピンドルモータ
記憶媒体(ディスク)を回転させ、ディスク上の情報を読み書きする装置。
ディスクの振れが大きくなるとエラーが発生し、読み書きができなくなる。
この為スピンドルモータの測定が必要。

②機械加工機のスピンドルモータ
マシニングセンター、フライス盤、旋盤など工具や加工品をチャッキングして
回転させ加工を行う装置。スピンドルに振れがあると正確な加工ができない。
また振れにより工具や装置の破損につながる。この為スピンドルモータの測定が必要

③ビームスキャンモータ
レーザープリンタやレーザーレーダー等に搭載され、反射ミラーを回転させることで
レーザービームをスキャンするモータ。モーター軸に振れがあると目的の位置に
ビームをスキャンすることが出来ない。この為モータの測定が必要

<測定原理>
スピンドルの振れはスピンドルモータの軸の振れを測定することで検査ができます。
傾きの測定技術としてオートコリメーション法があります。
当社ではレーザを光源としたチルトセンサを有しており、この技術で測定が可能です。
測定原理はトピックスNo.0016_チルトセンサ を参照ください。

<チルトセンサのメリット 1>
チルトセンサの測定値は測定距離(ワーキングディスタンス)の影響を受けません。
下の図でa~dは同じ角度の測定対象物とします。
反射光は同じ角度で受光系のコリメータレンズに入射します。
同じ角度で同一のレンズに入射した光は1点で集光します。
集光点の座標が測定角度になりますので本測定原理は測定距離の影響を受けません
ワーキングa

 

 

 

 

 

<チルトセンサのメリット 2>
1点計測で傾きが求められる。
下左図 通常変位測定で傾きを測定するためには2点案の距離(l)と変位差(Z)を
求め計算する必要があります。
tanθ= z/l にて角度が求められますが、測定間隔lが短くなると分解能が低下します。
この点下右図当社のチルトセンサは微小面積でも測定が可能であり、測定面積の影響を受けません。

変位計01a

 

 

 

 

 

 

 

 

また、変位計で2軸の傾きを求めるためには3点以上の測定が必要です。

変位計02a

 

 

 

 

 

 

 

 

以上のことから傾きを測定するための方法として
チルトセンサ(オートコリメーション法)は最適と言えます。

<スピンドル測定>
アナログデータ出力10KHzサンプリングに対応した高速のチルトセンサを使い、
スピンドルの測定面に光を当て反射光の計測を行います。
下の図は振れを持つスピンドルが90度ずつ回転した時の測定について解説したものです。

0013_スピンドル

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この測定をスピンドル回転時に連続して行い、スピンドルの軸振れと軸倒れを測定します。

<アナログチルトセンサ>
スピンドル測定専用ソフトウエアを搭載したアナログチルトセンサについてご紹介します。

・主な仕様
測定範囲  : ±60分(±1度)
分解能   : 0.001度(0.06分)
サンプリング: 10,000回/秒
センササイズ: W100×D150×H56mm
質量    : 約800g

・高速測定
当センサは毎秒10,000サンプリングが可能です。
スピンドル測定は実使用回転数でないと発生しない振れがあるため
測定は実回転数での測定が要求されます。その回転は極めて高速です。

例)3,600rpmで回転
  3,600rpm = 60rps
  10,000サンプリング ÷ 60回転 ≒ 167サンプリング/回転
  360度 ÷ 167サンプリング ≒ 2.2度毎の測定が可能。

・分解能
 0.001度の分解能を変位に換算。
 スピンドルの支点から10㎜の位置での変位量  : 0.2um
     〃     100㎜   〃     : 2um

測定スピード、分解能とも十分な性能を有しているのがお分かりいただけると思います。
サンプル測定などがありましたらご協力いたします。フォームよりご連絡ください。